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びわの育て方・栽培方法!全体像と失敗パターンを先に抑えて存分に楽しもう!

びわの育て方・栽培方法!全体像と失敗パターンを先に抑えて存分に楽しもう!

優しい甘さと、爽やかな風味が楽しめる果物びわ。季節感が強く限られた時期にしか出回らないびわは、そのまま食べるのはもちろん、タルトやスムージーなどにアレンジしても美味しく頂けます。そんなびわを家庭菜園で育てられたら、手軽に色んな食べ方を試せて、びわの魅力についてより深く知ることができるでしょう◎

そこで今回は、びわの育て方について紹介します!びわ栽培の魅力や具体的な栽培倍手順、発生しがちな問題とその原因まで詳しく解説するので、びわ栽培に少しでも興味がある人はぜひ最後までチェックしてくださいね♪

びわ栽培の魅力について知ろう!

ここではまず、びわ栽培の魅力について紹介します。

びわは丈夫で比較的育てやすい果物ですが、家庭菜園で育てるメリットについてあらかじめ知っておくことで、栽培のモチベーションがアップし、より大切に育てることができるはずです◎将来的に美味しいびわをたくさん収穫するためにも、まずはびわ栽培ならではの魅力をおさえておきましょう!

採れたてのびわを味わえる

びわ栽培の醍醐味といえば、やっぱり採れたてを味わえること!スーパーで購入できるびわも、もちろん美味しいですが、採れたて新鮮なびわは味も香りも格別です◎

特にびわは追熟しない果物なので、収穫直後が最も食べ頃といわれています。家庭菜園なら自分の好きなタイミングで収穫することができるので、完熟までじっくりと木の上で栄養を蓄えた、甘くてジューシーなびわを存分に味わえますよ。

観賞用としても楽しめる

びわの実といえば、元気いっぱいのビタミンカラーと、ころんと丸い形が特徴的ですよね。小さくて可愛らしい実たちがぎゅっと集まって実っている姿は観賞用としても見ごたえがあり、実りの季節を目でも楽しむことができますよ◎

またびわの木は高く大きく育ちやすいことでも有名で、地植えすると最大で10mを超える大木になります。栽培環境にもよりますが、実のなる大きな木は育てがいがあり、栽培の楽しさも一層大きくなることでしょう。もちろん、剪定の仕立て方次第で樹高を抑えることもできるので、好みの大きさで美しい木に育てあげるのもおすすめです。

びわ栽培を通して食育に繋がる

自分でびわを育て、収穫するという貴重な体験ができることも、びわ栽培の魅力の一つ。特にお子さんがいる家庭では、自分だけでなく子どもにとっても良い経験になるはずです◎

びわはコツさえおさえれば初心者でも十分育てることができ、栽培のハードルはそこまで高くありませんが、剪定や摘蕾など大変な作業も少なからずあります。それらの苦労を経て、できあがったびわの美味しさは、現代では学ぶ機会の少ない食育に繋がりますよ。家族みんなで食の大切さを学ぶ機会としても、びわ栽培はおすすめです。

びわの育て方・栽培方法の紹介!

ここからは、びわの育て方や、具体的な栽培手順について見ていきましょう!

びわは長崎県を中心に、九州や四国など比較的暖かな地域で盛んに栽培されています。しかしびわの木は丈夫で、寒さにもある程度耐えられるので、関東や東北に住んでいる人もぜひ挑戦してみてください◎

植え付け・定植の方法と時期

びわ栽培をはじめるにはまず、園芸店などで苗木を購入しましょう。苗木の植え付けは2月下旬から4月頃までが適期なので、この時期には店頭でびわの苗木を販売しているお店も多いはずです◎

びわの木は日当たりの良い場所を好むため、地植えする場合は植え付け場所に注意し、鉢植えする場合は管理しやすい7~8号程度の鉢に植え付けていきます。では地植え、鉢植えそれぞれの場合の植え付け手順を詳しく見ていきましょう!

地植え

地植えの場合、土用に植え付け場所の土を利用するので、あらかじめ植え穴を掘った土に腐葉土を2~3割ほど混ぜ、土づくりを済ませておきましょう。またびわの木は地植えすると大きく育ちやすいので、近隣住民や周囲の建物などへの影響も十分考慮し、植え付け場所を決定してください。具体的な植え付けの手順は、以下の通りです。

  1. 深さ・幅ともに40~50cmの植え穴を掘ります
  2. 苗の根を広げながら植え付けます
  3. あらかじめ用意した土を埋め戻し、支柱を立てます
  4. 最後にたっぷりと水をやれば完了です

鉢植え

鉢植えの場合、赤玉土(小粒)と腐葉土を7:3または8:2の割合で混ぜた土か、市販の果樹用培養土を使って植え付けていきます。鉢植えは基本的に日当たりの良い庭先やベランダなどで管理し、気温が0℃を下回るときは室内に移しましょう。具体的な植え付けの手順は、以下の通りです。

  1. 7~8号の鉢に鉢底石を敷きます
  2. その上から土を入れていき、深植えにならないところで苗を置きます
  3. 根を広げたら、残りの土で埋めます
  4. 土の用量は鉢の縁から3cmほど下げ、ウォータースペースを確保します
  5. 苗が倒れそうな場合は支柱を立て、最後にたっぷりと水をやれば完了です

定植後の栽培管理と頻度

植え付けが完了したら、日々のお世話をしっかりと行いましょう!特にびわは生育旺盛なため、樹勢を適切にコントロールすることが美味しい実を収穫するうえでとても重要になります。

剪定や摘蕾、摘果など大変な作業もありますが、美味しいびわを長く安定的に収穫するためにも、毎年欠かさず行いましょう◎

水やり・肥料

びわの水やりは、基本的に雨水のみで十分ですが、あまり日照りの強い日が続いたときはたっぷりと水を与えましょう。また鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら鉢底から流れ出るくらいの水を与えます。植え付けの際、ウォータースペースが確保されていないと、土が鉢から溢れてしまうことがあるため、最初は注意しながら慎重に与えましょう。

肥料は、合計で年4回与えます。2月から3月の植え付け時期に元肥を与え、その後6月、9月、11月の3回に分けて追肥を与えましょう。元肥と6月の追肥には速効性化成肥料、9月と11月の追肥には堆肥や油かすなどの有機質肥料がおすすめです◎

剪定

びわの剪定は、樹齢によって時期を変えながら行います。まだ実をつけたことのない木は花が咲き終わった2月、実をつけるようになった木は収穫を終えた8月下旬から9月頃を目安に剪定しましょう。

横に向かって枝が伸びる品種は「盃状形」に仕立て、2~3本の枝で盃の形を作るように、樹高を1.8~2mほどに整えます。上に向かって枝が伸びる品種は「変則主幹形」に仕立て、幹を2~3mの高さで切り落とします。横に広がる枝は3~4本、左右互い違いになるよう配置し、上下30~45cmほどの間隔を空けるように整えると良いでしょう。

摘蕾・摘果

びわの実を甘く大きく育てるために、摘蕾・摘果を行いましょう。11月に入ると、白く小さなびわの花が咲き始めますが、この花を全て結実させてしまうと栄養が分散し、1つ1つの実が小さくなってしまいます。

摘蕾では、ついた花蕾の1/3~1/2まで数を減らしましょう。蕾は1か所にかたまってついているので、それぞれ4~5個ほどを目安に残すのが適切です◎

また花数の少ない枝は、切り落としてしまって問題ありません。さらに実が小さい段階で、1本の枝に対して数が多いようであれば、摘果して早めに間引いておきます。

病害虫対策

びわの木は病害虫の被害も少ないですが、「がん腫病」には注意が必要です。がん腫病は、葉、幹、実、根に発生する細菌性の病気で、葉っぱに褐色の斑点ができたり、幹にこぶのような膨らみができる症状が見られます。

感染した部分は残念ながら回復させることができないため、切り落として被害の拡大を防ぎましょう。またがん腫病の菌は傷口から入ってくるので、幹や枝は剪定以外で不用意に傷つけないよう注意しましょう。

収穫

6月に入ると、いよいよびわの収穫がはじまります。果実全体が鮮やかなオレンジ色に染まり、触れたとき少し柔らかみを感じるようであれば完熟のサイン◎一つ一つ丁寧に手でもぎ取って収穫していきましょう。

びわの実が成熟してくると、鳥に食べられる恐れがあるため、5月頃からあらかじめ木にネットをかけておくか、実に袋掛けしておくと安心ですよ。収穫したびわは新鮮なうちが最も美味しいので、できるだけ早めに食べるのがおすすめです。

びわ栽培でよく発生する問題と原因

びわは丈夫で初心者でも育てやすく、初夏には美味しい実を収穫できます。しかしちょっとした見落としで失敗してしまうこともあり、やはり簡単ではありません。

そこでここからは、びわ栽培でよくある問題とその原因について紹介します。はじめてのびわ栽培で失敗しないためにも、ぜひチェックしてくださいね◎

花が咲かない

びわの花が咲かないのは、日当たりの悪さや剪定のしすぎが原因として考えられます。びわに限らず植物にとって日光は非常に重要で、十分に光合成ができなければ生育不良を起こして花を咲かせないこともあります。

またびわの生育に欠かせない剪定ですが、剪定の際に実をつける花芽まで切り落としてしまうと、当然花は咲きません。特に幼木のうちは、強剪定はできるだけ避け、余分な枝のみを切り落とすよう心がけましょう。

実がならない

びわの木を育てても、肝心の実がならないと楽しさが半減してしまいますよね。びわの実がならないのは、剪定のやり方や時期、肥料の種類に問題がある可能性が高いです。

びわは寒さに弱く、冬に強く剪定し過ぎると元気をなくしてしまいます。まだ実をつけたことのない木は冬に軽く剪定を行いますが、一度でも実を付けた木は8月下旬から9月頃を目安に行いましょう。この時期はすでに枝が花芽をつけている状態のため、どこを切り落とせばよいかの見極めもしやすいですよ◎

またびわは肥料不足や与えすぎも良くありませんが、窒素の含有率が高いと葉や枝だけが生い茂り、実となる花芽をつけにくくなります。びわの肥料を選ぶ際は、花芽を形成するのに必要なリン酸を多く含むものがおすすめです。

木が枯れる

びわの木は丈夫なので、枯れることは滅多にありませんが、まれに突然枯れてしまうこともあります。びわの木が枯れる原因は、寒さや根腐れ、根詰まりによるものと考えられます。

びわの花や蕾、実は気温がマイナス3℃を下回ると枯れてしまいます。これによって株が弱り、木全体が枯れてしまうことも。そのため冬に氷点下を超える寒冷地域では、室内管理のできない地植え栽培はおすすめしません。またそれ以外の地域でも、ワラや腐葉土を敷いて寒さ対策をしておくと安心ですよ。

根腐れや根詰まりは鉢植えで起こりやすい病気ですが、地植えでも起こりうるため注意が必要です。対策として、年に1度、4~5か所程新しい土を入れてあげると良いですよ。

まとめ

今回は、びわの育て方について紹介しました。

びわの木は丈夫で寒さや病気に強く、初心者でも十分美味しい実の大量収穫を目指せます◎しかし日々のお世話には大変な作業もあり、がん腫病には注意が必要です。元気で健やかな木に育てるためには、こまめに様子を観察し、いち早く問題を発見することが大切です。

果物を育ててみたい人やびわ好きな人は、家庭菜園でのびわ栽培にぜひ挑戦してみてくださいね♪

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