カート

ログイン

会員登録

検索

メニュー

閉じる

【知って得する!】牛肉に含まれる栄養とその働きや効果的に摂取する方法

【知って得する!】牛肉に含まれる栄養とその働きや効果的に摂取する方法
鈴木 亜子
監修者

鈴木 亜子

管理栄養士

美味しさだけでなく、豊富な栄養素を含む点でも注目される牛肉。牛肉には筋肉の材料となるたんぱく質やエネルギー源となる脂質のほか、ビタミンやミネラルも含まれています。この記事では、牛肉に含まれる栄養素とその働きや効果、部位ごとの特徴などをご紹介します。牛肉の栄養が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

牛肉に含まれる栄養成分の特徴とその効果

牛肉には体に必要な栄養素、健康づくりに役立つ効果が期待できる成分が含まれています。


たんぱく質

牛肉の栄養価の中でも特に豊富に含まれることで知られるのがたんぱく質です。たんぱく質は私たちの体を形成するために不可欠な栄養素であり、主に筋肉や皮膚、髪の毛の材料となるほか、ホルモンや抗体などとして体内に存在しています。

また、たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されており、そのうち9種類は体内では合成できません。このようなアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から摂取する必要があります。牛肉はこれらをバランスよく含む「良質なたんぱく質」です。

牛肉を食べることで、たんぱく質および必須アミノ酸を効率良く摂取できるでしょう。

脂質

牛肉に含まれる脂質は、体を動かすための重要なエネルギー源です。さらにビタミンAやビタミンDなど、脂溶性ビタミンの吸収を助ける重要な役割も果たします。

一般的に、牛肉の脂質に多く含まれるのは「飽和脂肪酸」です。飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれており、摂り過ぎると体に悪影響を及ぼします。しかし食用とする牛のうち、和牛は不飽和脂肪酸の含有率が高いことが分かっています。一方、不飽和脂肪酸は心臓病のリスクを低減する可能性があることなどが報告されていることから、いわゆる「体に良い脂質」であることが知られています。

ビタミンB12

牛肉に含まれるビタミンB12は、赤血球の生成をサポートする働きがあります。赤血球は酸素を全身に運ぶ役割を担う成分です。不足すると酸素が体全体に行き渡らず、貧血を引き起こす可能性があります。

ビタミンB12は、主に動物性食品に多く含まれる栄養素で、特に牛肉には豊富に含まれています。貧血予防といえば鉄ですが、ビタミンB12を十分に摂取することも重要です。

葉酸

ビタミンB群の一種である葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の生成に関わるビタミンです。ほかにもDNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の合成、細胞の分裂や成長などに欠かせません。

また葉酸は、妊娠中の方や妊娠を希望する方にとって十分な摂取が推奨されている栄養素です。適切に摂取することで、胎児の先天異常のリスクを低下させることが分かっています。

赤血球に含まれる「ヘモグロビン」を構成する栄養素が鉄です。鉄が不足すると、ヘモグロビンが合成されず、赤血球の成長が妨げられたり数が減ったりすると「鉄欠乏性貧血」を引き起こします。赤血球の数が足りていないと全身に酸素が行き渡らず、集中力が低下したり、頭痛や疲労感といった症状が現れます。

牛肉をはじめとする動物性食品に含まれる鉄は、植物性食品に含まれる鉄よりも吸収率が高いことが分かっています。効率的に鉄を補給したい方にとって、鉄を多く含む牛肉は最適な食材といえるでしょう。

亜鉛

亜鉛はホルモン分泌やたんぱく質の合成、免疫機能の調節など、体内の多くの機能に関与しています。不足すると味覚の異常や食欲低下、皮膚炎などの症状が現れます。

亜鉛は体の成長にも密接に関わる栄養素です。そのため成長期の子どもでは、十分な摂取が必要となります。

カルニチン

カルニチンは、2つのアミノ酸リジンとメチオニンから体内で作られる成分。筋肉内に存在し、脂肪燃焼を助ける作用が期待できるといわれています。

また、脂肪燃焼を促すことでエネルギー産生を促し筋肉疲労を軽減する効果も報告されています。これは運動パフォーマンスの向上にもつながるため、カルニチンはアスリートにとっても注目される成分です。

たんぱく質も豊富でカルニチンを含む牛肉を食べることは、ダイエットや筋肉づくりに役立つ可能性があるといえます。

牛肉の部位ごとの特徴と栄養価

牛肉には、サーロインやヒレ、ロースなどさまざまな部位のお肉があります。よく食べられている部位をいくつかピックアップして、特徴や栄養価をご紹介します。

2024年お肉ランキング

※2024年1~8月のデータ

ヒレ

牛肉の中でも希少でぜいたくな部位とされているヒレ。低脂肪でありながらもとても柔らかく、濃い味わいが特徴です。

ヒレは他の部位と比べて脂肪分が少なく、カロリー控えめ。赤身なので鉄分も多くf組まれています。

ヒレ100gあたりに含まれる主な栄養素と含有量は以下の通りです。

栄養素 含有量
エネルギー 207kcal
たんぱく質 19.1g
脂質 15.0g
2.5mg
不飽和脂肪酸 7.88g

サーロイン

サーロインは牛肉の中でも人気の部位です。その柔らかさとジューシーな味わいは、ステーキやすき焼きなどで味わうのがおすすめ。

ただし柔らかくてジューシーな分、脂質が多いため、食べ過ぎには注意する必要があります。

100gあたりに含まれる主な栄養素と含有量は以下の通りです。

栄養素 含有量
エネルギー 460kcal
たんぱく質 11.7g
脂質 47.5g
0.9mg
不飽和脂肪酸 27.29g

モモ

牛のモモ肉は比較的脂肪が少ない赤身肉で、低カロリー。その分たんぱく質が豊富に含まれています。かつやローストビーフ、煮込み料理向きの部位です。

牛モモ100gあたりに含まれる主な栄養素と含有量は以下の通りです。

栄養素 含有量
エネルギー 235kcal
たんぱく質 19.2g
脂質 18.7g
2.5mg
不飽和脂肪酸 10.58g

肩ロース

肩ロースは、赤身に程よく乗った脂肪が特徴の部位。赤身中心の部位よりは高カロリーですが、たんぱく質も多くバランスの良い部位であるといえます。焼肉やすき焼き、しゃぶしゃぶのほか、炒め物などオールマイティーに使えます。

肩ロース100gあたりに含まれる主な栄養素と含有量は以下の通りです。

栄養素 含有量
エネルギー 380kcal
たんぱく質 13.8g
脂質 37.4g
0.7mg
不飽和脂肪酸 22.27g

牛肉と豚肉・鶏肉との栄養価の比較

牛肉よりも食卓に上る機会の多いお肉が、鶏肉や豚肉かもしれません。より栄養価が高くヘルシーなのはどのお肉なのでしょうか。

どの肉でも部位によって栄養価が異なるため一概にはいえませんが、もも肉で比較してみると以下のようになります。

カロリー たんぱく質 脂質 ビタミンB1 ビタミンB12 葉酸
豚もも肉 171kcal 20.5g 10.2g 0.90mg 0.3mg 2μg 0.7mg
牛もも肉 235kcal 19.2g 18.7g 0.09mg 1.2mg 8μg 2.5mg
鶏もも肉 190kcal 16.6g 14.2g 0.10mg 0.3mg 13μg 0.6mg

牛もも肉は脂質の含有量が多いぶん、豚もも肉や鶏もも肉よりも高カロリーです。ビタミンやミネラルに関してはそれぞれ特徴があり、豚肉にはビタミンB1、牛もも肉にはビタミンB12と鉄、鶏もも肉には葉酸が多く含まれていることが分かります。

たんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルなど体に必要な栄養素を摂取するためには、豚肉、牛肉、鶏肉をバランスよく摂取することがおすすめです。

牛肉の効果的な摂取方法

牛肉は多くの栄養素を含んでいますが、牛肉だけ食べていればいいわけではありません。牛肉に足りない栄養素を含む食品とともに、バランスよく食べることが必要です。

特に野菜には、肉類に含まれない食物繊維やビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは鉄の吸収を高めるため、牛肉に含まれる鉄の効率良い摂取にもつながるでしょう。

牛肉の栄養を効果的に摂取するためには、さまざまな食品と組み合わせて食べることが大切なポイントとなります。

まとめ

牛肉にはさまざまな栄養素及び成分が含まれています。牛肉の豊富なたんぱく質やビタミンB12、鉄、亜鉛などの栄養素は、私たちの健康に多くの好影響をもたらします。

そうはいっても牛肉ばかり食べることはおすすめできません。栄養バランスの良い食事の中に牛肉を組み込むことで、より効果を発揮します。

健康や美容を意識するなら、牛肉は間違いなくおすすめの食材です。本記事を参考に、ぜひ有意義な食生活を送ってみてください。

参考サイト

一覧へ

鈴木 亜子
監修者

鈴木 亜子

管理栄養士

大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。